お茶の栽培が静岡で始まったのは13世紀(鎌倉時代)といわれています。
川根地方には、1602年にお茶が年貢として納められたという記録が残っています。
1859年に横浜港が開港されると、お茶は生糸と並んで日本の重要な貿易品となり、川根茶の生産量は大幅に増加しました。
その後も順調に市場を広げ、川根地方は「銘茶のふる里・川根」として全国に知られるようになりました。
大自然に囲まれた川根地方は、お茶づくりに最適な気候風土です。
お茶は日光を浴びることによって渋味成分のタンニンが生成されますが、 山間地である川根地方は昼夜の寒暖差が大きく、 大井川から立ち上る川霧がお茶畑を直射日光から優しく守ります。
そのためタンニンの生成量が少なく、お茶の甘み・旨みが引き出されます。
そして茶つみの時期には、特に湿度が高く霧が発生しやすくなります。
新芽は水分をたくさん含んで柔らかな茎に成長し、 澄んだ香りと深くまろやかな味わいの「川根茶」となるのです。
古い時代、お茶は「養生の仙薬」といわれ、薬湯として用いられていました。
お茶にはビタミンやカテキン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれており、特にカテキンは発ガンを抑える効果があるとして期待されています。
実際、お茶の産地では他の地域と比べて胃ガン発生率が低いという統計結果も出ています。
他にも、お茶は風邪や虫歯、食中毒、成人病予防などに効果があるとされ、またビタミンCを豊富に含むため健康と美容にも最適な飲み物です。
お茶は、淹れ方ひとつで味も香りも大きく変わります。
お湯は2~3分くらい沸騰させておくと、カルキ臭がなくなり美味しいお茶を淹れられます。
温度は60~70度が適当ですが、甘みを楽しむなら50~60度、少し渋めがいいのなら70~80度がよいと言われます。
好みにあった温度を見つけましょう。
急須と茶碗に沸騰させたお湯を注ぎ、温めておきます。
急須のお湯を捨て、人数分の茶葉を入れます。(1人分の目安は2g)
茶碗に注いだお湯を急須に注ぎ、1分ほど待ちます。
均等の濃さになるよう少しずつ、最後の一滴まで注ぎます。
お茶屋さんの香りを自宅でも楽しみましょう。
お茶の香りにはリラクゼーション効果があるとされています。また、お部屋の消臭にも効果的です。
粉状にした煎茶をバニラアイスクリームやヨーグルトに混ぜれば、
お茶の栄養をまるごと美味しくいただけます。